WHAT I DID FOR LOVE

映画ではこの歌はキャシーによって歌われた。
だから振り付け師で元彼のザックへ向けられたものだと思った。
二人の「なんであの時出て行ったんだ」「だってあれはアナタがどーたらこーたら…」とケンカした後に歌われたので、ザックを愛した日々を後悔してないっていう意味かなあと思っていた。
だけど舞台でのこの歌はダンサーみんなのものだった。
『もし踊れなくなったらどうする?』というザックの問に対して歌われた。もう踊れなくなっても、ダンスを愛した日々を忘れない、悔やまない、さよならをして明日に向かう、という、ダンサー達の思いに溢れる歌だった。映画とは全く違った解釈でびっくりした。ていうか映画がオリジナルをぶち壊したのか。パンフには映画版の評価は今一つと書いてあり、その理由に「映画ではダンサー讃歌であり、人生讃歌と直結するこのナンバーが、キャシーだけのものになっているから」とあげられている。オリジナル派の人にとっては、あの映画は「へっ、しゃらくせえ!」っていう感じなのだろうか。一つの作品において、オリジナルと映画との解釈の比較も面白いなと思った。次は『CHICAGO』を見るので、映画を予習だ!